こんにちは。歯科医師の諸井です。今日はマウスピース矯正のお話です。さてマウスピース矯正とはどのようなものなのでしょうか。(保険適用外〜106万円)
マウスピース矯正(インビザラインなど)は、透明なプラスチック製のアライナーを使用して歯を段階的に動かし、歯並びを矯正する治療方法です。以下に、マウスピース矯正について詳しく説明します。
特徴
- 透明で目立たない: マウスピースは透明な素材で作られているため、装着していても目立ちにくいです。
- 取り外し可能: 食事や歯磨きの際にマウスピースを取り外せるため、日常生活において利便性があります。
- 快適な装着感: 金属部分がないため、口内に傷がつくリスクが少なく、装着感が快適です。
- カスタムメイド: 患者ごとにカスタムメイドされるため、個々の歯並びに合わせた最適なフィット感が得られます。
治療の流れ
- 初診と診断: 歯科医が患者の歯並びを診断し、マウスピース矯正が適しているか判断します。必要に応じてレントゲン撮影や歯の型取りを行います。
- 治療計画の作成: デジタル技術を用いて治療計画を作成し、歯がどのように動くかをシミュレーションします。この計画に基づいて、一連のアライナーが作成されます。
- アライナーの装着: 最初のアライナーを装着し、通常は2週間ごとに新しいアライナーに交換します。各アライナーは少しずつ異なる形状で、段階的に歯を動かしていきます。
- 定期的なチェック: 定期的に歯科医の診察を受け、治療の進行状況を確認します。
- 治療の完了: 計画通りに歯が動き、理想的な歯並びが達成された時点で治療が完了します。その後、後戻り防止のためにリテーナー(保定装置)を使用することがあります。
メリット
- 見た目が自然: 透明で目立たないため、矯正していることがほとんど分かりません。
- 取り外し可能: 食事や歯磨きの際に取り外せるため、日常生活での制約が少ないです。
- 口内の快適さ: 金属アレルギーの心配がなく、金属製のブラケットに比べて口内の傷や不快感が少ないです。
デメリット
- 費用が高い: 一般的にワイヤー矯正よりも費用が高い場合があります。
- 自己管理が必要: アライナーの装着時間(1日20〜22時間)を守る必要があり、自己管理が求められます。
- 適応症例に限界: 重度の歯列不正には対応が難しいことがあります。
適応症例
マウスピース矯正は、軽度から中程度の歯並びの乱れや噛み合わせの問題に適しています。ただし、重度の歯列不正や複雑な矯正が必要な場合には、ワイヤー矯正の方が適している場合があります。
まとめ
マウスピース矯正は、目立たず快適に歯並びを矯正したい方にとって非常に有効な選択肢です。歯科医と相談し、自分の歯並びや生活スタイルに最適な矯正方法を選ぶことが重要です。