こんにちは。エムズ歯科クリニック弘明寺の栗山です。
今回は歯磨き剤について話していきたいと思います。
歯磨き剤は歯磨剤ともいい、歯磨きをするときにほとんどの人がお使いになっている歯ブラシに付けて歯磨きの効果を上げるために用いる材料のことです。歯ブラシの効果を上げるためと、普段何となく使用されていると思われるこの歯磨き剤は、ブラシによる歯の汚れ・歯垢の機械的除去を補助する他に、含有される成分によって歯や歯茎に様々な効能をもたらしています。
歯磨き剤の成分は大きく基本成分と薬効成分の2つに分けられます。
基本成分には、歯の汚れを落とす効果を上げる研磨剤、拡散目的で歯磨き粉を泡立たせる発泡剤、凝固・分解防止の適度な湿り気を与える湿潤剤、爽快感を出す香りを付ける香味剤、粘性により液体と粉末の分離を防ぐ粘結剤、そして保存料といった歯磨き剤を構成する成分が含まれてます。
そして薬用成分ですが、成分の中でも特に有名で重要な薬効成分がフッ化物あるいはフッ素(フッ化ナトリウムなど)であり、これがう蝕いわゆる虫歯予防を目的として含有されているものです。日本では薬事法によりフッ化物濃度は規制されており、かつては1000ppm以下でしか販売できませんでしたが、数年前の規制緩和で上限が1500ppmに更新され、今では1450ppmの歯磨き剤が市販されるようになりました。
薬用成分には虫歯予防の他に、歯周病予防や歯肉炎予防、他にも知覚過敏を抑制、ステイン(タバコのヤニなど)除去、歯垢の分解といった効能を持つ成分があります。歯磨き剤は基本的にフッ化物濃度が高い歯磨き剤を使用すると良いですが、歯磨き剤ごとにこれらの成分が調整されているので用途に応じて使い分けましょう。
ちなみに歯磨き剤は「歯磨き粉」と呼ぶことがありますが、これは昔は粉状が主流だったからだそうです。
歯磨き剤についてお聞きしたいことがあれば、当院にてご相談下さい。スタッフ一同お待ちしております。