こんにちは。
エムズ歯科クリニック東中野歯科医師の金森です。
初夏の風が気持ちよくなってきましたね。
マスクを外して歩く時間も少しずつ増えてきて、季節のにおいが日常に戻ってきたような気がします。
先日、ある患者さんがぽつりと話してくれました。
「最近、人と話していると、なんとなく相手が距離を取っている気がするんです」と。
その方はとても清潔感のある方で、身だしなみにも気を遣っているのですが、どうしても気になってしまうとのことでした。
鏡に映らない「におい」は、心の奥をじわじわと不安にさせるようです。
診察してみると、その方には歯ぐきの腫れと、軽度の出血が見られました。
典型的な歯周病の初期症状です。
歯周病は痛みがないまま進行することが多く、口臭として初めてその存在に気づくことも珍しくありません。
歯周病菌が出す揮発性硫黄化合物——簡単に言うと、ちょっとツンとする匂い——が原因になっているのです。
当院では歯周ポケットの検査や定期的なクリーニングを通して、こうした“沈黙の病気”を早期に見つけ、進行を防ぐサポートをしています。
初夏の風が気持ちよくなってきたこの季節、自分の息が放つ小さなサインに、そっと耳を澄ませてみてください。
エムズ歯科クリニック東中野の金森でした。