こんにちは、エムズ歯科クリニック歯科医師の安部です。三月になって、冬の厳しい寒さが落ち着き、だんだん春が近づいてきました。寒暖差で体調を崩しやすい時期でもありますので、まだまだ油断のないように過ごしてくださいね。

今回は、虫歯についてです。歯科医院にいく理由として一番に挙がるものといえば虫歯治療ではないでしょうか。皆さんもできることなら虫歯になりたくないと思いますので、虫歯にならないためにどんな対策があるのかお話したいと思います。

虫歯のメカニズムですが、口腔内の食べかすや歯垢に潜んでいるS.mutans菌が、口腔内の糖（スクロース）を取り込んで酸を産出することで、歯を溶かしてしまうのです。ではその予防法について、各段階に分けてお話いたします。まずは、口腔内のS.mutans菌の数を減らすことです。虫歯菌というのは生まれたばかりの赤ちゃんの口腔内には存在しないといわれており、その後様々な経路で口腔内に入ってきて定着していきます。おおよそ３，４歳ごろに口腔内細菌は決まるので、それまでに外から虫歯菌が入らないようにすることで、虫歯になりにくい口になるのです。しかしながら、これはすでに大人になってからでは、間に合いません。なので、次の段階は、虫歯菌が潜みやすい歯垢を減らすことです。これが「歯ブラシが大事」と言われる理由ですね。この時、フッ化物が入っている歯磨剤を使うと、歯の表面を強くしてより虫歯になりにくくできます。最後に虫歯菌に酸を産出させないこと。先ほど述べたように、虫歯菌が酸を産出するにはスクロースという糖が必要です。そのため、虫歯菌が酸を産出できない糖、キシリトールを摂取することで虫歯予防もできます。

いかがだったでしょうか、今回は虫歯にならないためにどうすればようかお話いたしました。もちろん、歯科医院での定期検診で早期発見し、早期治療することで虫歯になっても長持ちさせることができますので、ぜひ歯科医院にいらしてください。