こんにちは。エムズ歯科クリニック元住吉、歯科医師の伊勢です。
今日は舌の働きについてお話しします。
舌の知覚的な働きとして、
舌にはまず味覚を感じる細胞が多数存在します。
私達は日々の食事で、甘い、酸っぱい、苦いなど、多くの味覚を味蕾(みらい)という細胞で感じ取っています。
この味蕾は亜鉛という栄養成分が不足していると働きが弱くなるので、
味が最近わかりにくくなってきたという方は、食生活の見直しも必要ですが、亜鉛という栄養成分の不足があるかも気にした方が良いかもしれません。
次に舌の運動的な働きとして、
舌は食べたり飲み込んだりする働き(摂食嚥下機能)があります。
食べ物を噛んだりする際にちゃんと食べ物が歯の上にいくように舌がアシストをしています。
また飲み込む際も、舌が喉まで食べ物を輸送します。
このように舌は摂食嚥下機能をサポートしています。
当院でも訪問診療を行っていますが、
摂食嚥下機能障害がある主に高齢者の方は、舌の筋力が低下している場合もあるので、舌の筋力を向上することで、以前よりもスムーズに食べれるようになる場合もあります。
最後に舌は話す(発音)際にも重要です。
例えばサ行は上の歯の裏に舌を付けて発音しますが、下の歯の裏などにあえて舌を付けて発音しようとしてもできないと思います。
このように舌が上顎や歯に適切な位置に当たることによって複雑な発音を可能にしています。
皆さんが日常的に気にすることの多くは歯や歯肉がほとんどですが、舌にも沢山の働きがあり、そのどれもが重要です。
舌の機能に関してもご質問等あれば、お気軽にお越しください。