こんにちは。エムズ歯科クリニック歯科医師 辻上です。
6月に入り、雨に濡れた紫陽花が美しく咲き誇る季節となりました。皆さま、体調など崩されていませんか?
今回は「親知らずの抜歯が必要になるケース」についてお話しします。親知らずは必ず抜かなければならないわけではありませんが、状況によっては抜歯をおすすめすることがあります。
抜歯を検討する親知らずとは?
- 歯列に入りきらない場合
親知らずが斜めや横向きに生えて、歯列にうまく収まらないことがあります。このような場合、隣の歯を押してしまい、歯並びに影響を与えることがあります。 - 上下の親知らずが噛み合っていない場合
片方だけが生えていて、もう片方が存在しない、または埋まっていると、噛み合わせが不安定になります。噛み合わない歯は使われにくく、清掃も難しくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。 - 清掃が困難な位置にある場合
親知らずは奥にあるため、歯ブラシが届きにくく、汚れがたまりやすい場所です。結果として虫歯や歯周病になりやすく、特に手前の歯(第二大臼歯)に悪影響を及ぼすことがあります。
抜歯をしないほうがよい場合もあります
- しっかり噛み合っていて清掃が可能な場合
まっすぐに生えていて、上下の歯がしっかり噛み合っている親知らずは、無理に抜く必要はありません。定期的なチェックで経過を見守ることが大切です。 - 将来的に移植のドナー歯として使える可能性がある場合
他の歯を失った際に、親知らずを移植して使えることがあります。状態が良好であれば、将来の選択肢として残しておくこともあります。 - 義歯のばねをかける支えになる場合
入れ歯を使用する際、親知らずがばねをかける支えとして役立つことがあります。歯の本数が少ない方にとっては、貴重な支台歯となることもあります。 - 噛む力が強く、顎がしっかりしている方
顎のスペースに余裕があり、噛む力が強い方は、親知らずが機能的に役立つこともあります。歯科医師と相談しながら、残すかどうかを判断していきましょう。
親知らずの扱いは、お口の状態や生活スタイルによって異なります。気になることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。エムズ歯科クリニックでは、皆さまの健康なお口づくりをサポートしてまいります。