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臨床

こんにちは。

能見台の佐藤です。

突然ですが。

先日、診療中に、患者さん(70歳以上)とお話ししていて、

「臨床って、何だと思う?」という問いかけが、その方からありました。

よく、この方とはこのような話になるのですが、

いつになく深そうなテーマだな、と思いながらも、「患者さんを治す事ですよね」と返したところ、次の言葉が返ってきました。

「じゃあ、ターミナル(終末期)の患者さんは治らないから、臨床ではないということ?」

とかえってきました。

「ターミナルは、QOLの向上が目的だから、キュア(治す)じゃなく、ケア(介護)捉えればいいんじゃないですか?」

「答えとしてはいいけど、それじゃあ、毎日目の前で人が死ぬのを受けとめられないよね」

とのこと。

医療従事者側の精神面を言っているようです。

私は、歯科医師で、目の前で息を引き取る患者さんを見たことがありません。

大学病院の口腔外科に残っていた時も、ありませんでした。

その方が言うには、次の答えでした。

「勉強させていただいている」

という気持ちがあれば、続けられる。

治す、という目的を果たせなくても、ターミナルの方からは、勉強させていただく、という気持ちで、床に臨むと一生続けられるよ。

とのことでした。

なるほどな、と。

確かに、歯科医院でも、そういう事はあります。

この理想的な企画を進めたい、でもそのままだと、実行不可能。

なんてことは、仕事をしていれば、医療に限らずいくらでもあるはずです。

稼業として、一生続くジレンマに対し、医療従事者側の心のよりどころも、そこなのかな?と、思わせられた10分間でした。