こんにちは。エムズ歯科クリニック祐天寺、歯科医師の長野です。
今回は「親知らずの抜歯」についてお話しします。親知らずは、永久歯の中で最後に生えてくる歯で、10代後半から20代前半にかけて生えてくることが多いです。しかし、すべての方に問題が起こるわけではありませんが、抜歯を検討するケースも少なくありません。
親知らずを抜歯するメリット
まず、親知らずを抜くことで得られるメリットについてご紹介します。
- 炎症や腫れの予防
親知らずが斜めや横向きに生えていると、歯ぐきに炎症を起こしやすくなります。抜歯することで、こうしたトラブルを未然に防ぐことができます。 - 虫歯や歯周病のリスク軽減
親知らずは奥にあるため、歯ブラシが届きにくく、汚れがたまりやすい場所です。結果として虫歯や歯周病の原因になることがあります。抜歯によって、口腔内の衛生状態を保ちやすくなります。 - 歯並びへの影響を防ぐ
親知らずが他の歯を押すことで、歯並びが乱れることがあります。特に矯正治療後の方は、後戻りを防ぐために抜歯を勧められることもあります。
親知らずを抜歯するデメリット
一方で、抜歯には以下のようなデメリットもあります。
- 術後の腫れや痛み
抜歯後は一時的に腫れや痛みが出ることがあります。特に下の親知らずは骨に埋まっていることが多く、抜歯に時間がかかる場合もあります。 - 神経への影響の可能性
下の親知らずの近くには神経が通っており、まれにしびれが残ることがあります。事前にレントゲンやCTで位置を確認し、慎重に判断します。 - 抜歯の必要がないケースもある
まっすぐ生えていて、噛み合わせにも問題がない親知らずは、無理に抜く必要がないこともあります。定期的なチェックで経過を見守ることが大切です。
親知らずの抜歯は、すべての方に必要な処置ではありません。お口の状態や生活スタイルに合わせて、最適な選択をすることが大切です。気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
皆さまの健康なお口を守るお手伝いができれば幸いです。