こんにちは。
エムズ歯科クリニック弘明寺の歯科医師 千原と申します。
今回のテーマは予防歯科です。
特に子供の歯の「予防歯科」についてお話ししようと思います。
乳歯や、生えたての永久歯(専門的な言葉でいうと「幼弱永久歯」)は大人の歯に比べ、虫歯になるリスクが高いです。
その理由は2つあります。
1つ目の理由は、歯そのものが虫歯菌が出す酸に溶かされやすいため、です。
大人の歯に比べ、子供の歯は十分に硬くないため、虫歯になりやすいのです。
(専門的には「石灰化」が進んでいないためです。)
2つ目の理由はその形です。
特に生えたてほやほやの永久歯は、
使い込まれた大人の歯に比べて、歯の表面の溝が深いです。
大人の歯は使っているうちに削れて丸くなって、溝が浅くなります。
生えたての永久歯は、溝が深く、
その溝に虫歯菌がたまってしまい、そこから虫歯になりやすいのです。
この2つ目の理由、子供の歯の深い溝が原因の虫歯の予防に効果があるのが、「シーラント」という処置です。
「シーラント」とは、深い溝があるなら、
その溝を始めから材料で埋めてしまおうという処置です。
生えたての永久歯の溝をよく掃除してから、溝に材料を流し、固めます。
そうするとすでに溝には材料があるので、そこへ虫歯菌が入れなくなり、
虫歯になりにくくなります。
6歳ごろ、一番奥に生えてくる永久歯を「6歳臼歯」といいますが、
特に、6歳臼歯の溝は虫歯になりやすいです。
もし6歳大臼歯が、顔を出しているようなら、「シーラント」をおすすめします。
気になる方はぜひ、お声掛けください。