こんにちは。
エムズ歯科クリニック弘明寺の歯科医師、栗山です。
今回は予防歯科について話していきたいと思います。
予防歯科とは症状が出る前に予防策を取って、虫歯や歯周病にならないようにする概念です。
予防歯科においては、医院内ではメンテナンスという衛生士による定期チェックとクリーニングを実施します。この専門家によるケアをプロフェッショナルケアといい、必要に応じて日常的に家庭で行うセルフケアの指導(TBI)をすることで、患者様自身で適切なブラッシングやフロッシングを行ってもらい、最終的には虫歯のない状態(カリエスフリー)までもっていったり、歯周病をなくして1本でも多くの歯を残すことが理想になります。
予防歯科が奨励されているのには理由があります。
歯は大雑把に言うと再生しない組織なので、従来の症状が出てから治療するという考え方は歯にとって非常に相性の悪く、衛生指導を広めて口腔内の健康状態を守ることを重要視されるようになりました。これにより国と歯科業界は、国が提唱した8020運動(80歳になっても自分の歯を20本以上保とうというもの)の下、予防歯科の普及に尽力するようになったのです。
こうして日本全体の予防意識は高まり、虫歯や歯周病は減っていきました。虫歯は特に子供達に顕著に現れ、12歳児のう蝕有病率は平成元年の88%から平成28年には35%まで減少することになり、また8020達成率も運動開始当初の7%から、平成17年には21%に、平成19年ではさらに上の25%を達成するなど、確実な成果を出しています。
統計的な話にはなりましたが、予防の効力は数値としても実証されていることを、ご理解頂けたらと思います。
メンテナンスはもちろん、治療そのものに関してもお気軽にお尋ねください。
一同お待ちしております。