こんにちは。
エムズ歯科クリニック予防口腔ケア院長の杉本です。
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。
昨年はコロナウイルスがなかなか落ち着かなく、多くの方が色々な面でご苦労されたと思います。
今年こそはコロナが落ち着いて、コロナ前の日常が戻ること祈るばかりです。
さて、今回は「初期う蝕」と「再石灰化」についてお話しします。
初期う蝕とは、「う蝕」=むし歯を意味しますので、むし歯になり始めの状態をさします。
初期う蝕はむし歯の原因菌が酸を出し、歯からミネラル(リン酸イオンやカルシウム)が溶け出すことですが、
見た目の変化は、歯に白濁した・斑上部は見られる程度なので、本人では見つけることが難しいです。
更に、歯のミネラルは溶けだしますが、歯の表面が凹んでいない状態なので、歯医者でないと見つけることが出来ないです。
「再石灰化」とは簡単に申し上げますと、初期う蝕で溶けだしたリン酸イオンやカルシウムが唾液の力で補修される作用のことです。
唾液に豊富に含まれるリン酸イオンやカルシウムイオンがエナメル表層下に浸透して失われた部分に再び補充してくれます。
つまり、むし歯は治りませんが、「初期むし歯」が進行するか改善されるかは、再石灰化のバランスによっては可能です。
脱灰が進めば、むし歯になり、脱灰よりも再石灰化が促進され、得られるミネラル量が健全な部分と同程度になれば脱灰の状態も回復されます。
再石灰化を促進するためには、
・歯垢をブラッシングなどできれいに落とすこと
・唾液が充分に歯の表面に接触するようにしておくこと
・フッ素や薬用ハイドロキシアパタイトを配合した歯みがき剤を使用すること
などが大切です。
見た目では分かりにくい「初期う蝕」は、放っておくとやがて着色のようにも見えます。
変化の兆候を見逃さないためにも検診にいらしてくださいね。
スタッフ一同お待ちしております。