こんにちは。
エムズ歯科クリニック東中野で歯科医師をしております津田です。
今日はセラミックについてなのですが…
すごくマニアックな話をするので、難しい可能性が高いです。
そもそもセラミックまたはセラミックスとはなにか。何をイメージしますか?
陶磁器などの焼き物をイメージする方も多いかもしれません。結論鉄やアルミなどの金属とプラスチックやナイロンなどの有機物以外はすべての材料がセラミックスです。
いわゆる非金属・無機個体材料のことをセラミックスと言います。
陶磁器、ガラス、セメント、ダイヤモンドなどはすべてセラミックスです。
特性としては硬くて脆い、摩耗しにくい、耐熱性がある、腐食に強いという特性があります。
セラミックはいろんな元素の組み合わせが可能な材料であるため上記のような基本的な特性に加えて急激な温度変化に強いものや、電気を通さないが熱は伝えるなど様々な特性を実現することができます。
これを歯科用に特性を付与し、実用化したのが歯科用セラミックスです。
現時点でよく使われているのがジルコニア・二珪酸リチウムガラスです。
これは先程あげた硬くて脆い、摩耗しにくい、耐熱性がある、腐食に強いという特性に加え、色という点で歯科領域に非常にマッチした材料となっています。
ここでひとつ疑問がないですか?
硬くて「脆い」んですよねセラミックといういうのは。
自分の歯の代わりになるものだから硬くて壊れないほうがいいのではないの?と思う方もいらっしゃると思いますが、脆いというのは過剰な力がかかったときに壊れてくれるということです。例えば絶対に壊れない四角のものを歯に埋め込んでそれに何万回と
圧力をかけると壊れるのはそのモノか歯かどっちなのでしょうね。
結論、今の歯科界においてセラミックというのは最良の材料ということは変わりません。
歯牙に近い色味で見た目もよく、硬さも十分、かつ歯肉との相性も良い。
しかしながらそれが完璧な材料かと言われるとあくまで人工物で天然のみなさんの歯には叶いません。
やはりどこまでいっても自分の歯が一番良いです。