口腔機能低下症とは

担当: 歯科医師 山口 | 2023.02.15

こんにちは。磯子歯科医師の山口です。
今回はお口の働き(口腔機能)、特に食べることについてお話しします。

口腔機能は主に、咀嚼・嚥下・構音・感覚・唾液などの機能があります。
歯科医院では、歯や歯ぐきの治療を主に行っていますが、お口の機能はそれらの組織だけでは成り立ちません。
お口周りの筋肉や、舌、唾液を出すための唾液腺なども非常に重要です。

お口の機能で真っ先に思い浮かぶことは、食べるということかと思います。

食べることを司っているのが咀嚼と嚥下と唾液という機能です。
咀嚼とは、食べ物を口の中でよく噛み飲み込みやすく小さく細断することを言います。嚥下は、咀嚼された食塊を喉の奥に運び飲み込むことです。唾液はそのままですが、唾液を出すことです。

これらの機能が年齢とともに低下していき、口腔機能低下症になっていきます。
それぞれの機能を詳しくお話しします。

咀嚼を効率よく行うためには、歯が生えそろっていて正しい歯並びであることが最も好ましいです。
例えばむし歯や歯周病で歯の本数が減ったり、揺れている歯があるとすると、噛む効率が低下し食塊の形成がスムーズではなくなってしまいます。ですので、年齢に関係なく歯の本数により、咀嚼能力は低下すると言えます。
また、この際周りの筋肉の動きや舌の動きが非常に重要です。筋肉が低下し、舌の動きが悪くなると咬む力も落ちることとなります。
歯が失っていても食べることができる方は、歯の機能を周囲の筋肉や舌の働きによって補っているのです。

嚥下も同じように、筋肉と舌の動きが大きく関与してきます。飲み込む力が低下すると、食べ物が本来食道に落ちていくはずが、気管に入ってしまう誤嚥が起こります。誤嚥は肺炎を引き起こす原因となりますので非常に危険です。
筋力の低下は高齢になると起こりやすいことですので、食事の時間が伸びる、食事の際に咳き込みやすくなるなどが見られる場合は注意が必要です。

咀嚼と嚥下を補助しているのが唾液です。唾液は消化液としての働きもありますが、水分を含むことによって食塊をスムーズに喉まで運ぶことができます。こちらも高齢になると唾液腺の働きが低下し、お口の中が乾きやすくなる口腔乾燥症を引き起こします。

これらを改善・予防するために歯科医師による歯科治療、歯科衛生士による口腔ケア・口腔リハビリテーションは非常に有効です。
自分自身は口腔機能の低下を感じていなくても、周りのご高齢の方はそのような悩みがあるかもしれません。

このような症状がある場合は、歯科医院にご相談ください。
当院では訪問歯科も行っております。歯科医院に通えない方もご自宅まで歯科医師が行き診察することも可能です。

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