歯磨剤の成分

担当: 歯科医師 山口 | 2022.05.04

こんにちは、磯子 歯科医師の山口です。

本日は歯磨き粉(以下歯磨剤)についてお話します。

 

世の中には様々な歯磨剤が販売されています。種類が多すぎてどれを選べばよいのかわからないという方もいらっしゃるかと思います。

結論から申し上げると、「ご自身が心配な症状に効く成分が含まれている、好みの味のもの」を選ばれるのが良いかと思います。

 

しかしながら、パッケージの裏面の成分一覧を見ても長い横文字ばかりで何が何だかさっぱりわかりませんよね。

ですので、症状ごとにこの成分が入っていれば効果が期待できるというものをいくつか紹介していきます。

 

①むし歯予防

むし歯予防には、モノフルオロリン酸ナトリウムとフッ化ナトリウムが含まれているものが効果的です。いわゆるフッ素(NaF)が多く含まれているものですが、現在国の基準では1500ppmのものが一番濃度が高い歯磨き粉です。パッケージにもこの値が表記されている場合が多いですので、チェックするポイントの一つです。

 

②歯周病予防

歯周病予防は、塩化チセルピリジニウム。塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トラネキサム酸、グリチルリチン酸ジカリウムなどが含まれるものが有効です。これらの成分は、歯茎を引き締める効果や歯周病菌の殺菌が期待できるものです。

 

③知覚過敏抑制

乳酸アルミニウム、硝酸カリウムはしみるなどの知覚過敏の症状に有効です。これらは刺激の伝達を抑えることで知覚過敏の痛みを起こりにくくしたり、痛みをやわらげる働きがあります。また、知覚過敏の方は研磨剤(粒子の入っているもの)を選ばないようにしましょう。細かい粒子が歯を傷つけてしまい、知覚過敏が悪化する恐れがあります。

 

④着色の除去・ホワイトニング

ホワイトニングに有効な成分は、漂白成分であるハイドロキシアパタイトや、着色を浮かび上がらせ吸着するポリリン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、メタリン酸ナトリウムなどが挙げられます。研磨剤が入っているものは、着色も落ちやすく表面がつるつるになる気がしますが、歯を傷つけ、削れているのであまり推奨はできません。傷つけて出てきた新鮮な歯の表面は、逆に着色が沈着しやすいこともありますので、注意が必要です。

 

少し長くなってしまいましたが、これらの成分を気にして歯磨剤を選ぶと良いかと思いますので、購入する際の参考にしてみてください。

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