こんにちは。エムズ歯科クリニック能見台の遠藤です。

「親知らずが生えてきたけど、抜いた方が良いのかな？」

親知らずの扱いに悩んでいる方は多いのではないでしょうか。今回は、親知らずの抜歯について、そのメリットとデメリットを詳しく解説します。

親知らずとは？

親知らずは、前から数えて8番目に生えてくる歯で、正式には「第三大臼歯」といいます。永久歯の中で最も遅く、10代後半から20代前半に生えてくることが多いですが、人によっては全く生えてこない場合や、完全に骨の中に埋まっている場合もあります。

親知らずを抜くメリット

親知らずを抜くことには、以下のようなメリットがあります。

• 虫歯・歯周病予防: 親知らずは、奥のスペースが狭く、歯ブラシが届きにくいため、虫歯や歯周病になりやすい傾向があります。抜歯することで、これらのリスクを減らすことができます。
• 周囲の歯への悪影響の回避: 斜めに生えたり、一部だけ顔を出したりしている親知らずは、隣の歯を押して歯並びを悪くしたり、歯の根っこを吸収したりすることがあります。抜歯することで、これらの悪影響を防ぎます。
• 痛み・腫れの解消: 親知らずが生えてくる際に痛みや腫れを伴う場合や、炎症を繰り返す場合は、抜歯によって症状が改善されます。
• 清掃性の向上: 親知らずを抜くことで、奥歯全体の清掃性が向上し、他の歯の虫歯や歯周病予防にもつながります。
• 顎関節への影響の軽減: まれに、親知らずの生え方によっては顎関節に負担をかけ、顎関節症の原因となることがあります。抜歯によって、そのリスクを軽減できる場合があります。

親知らずを抜くデメリット

一方で、親知らずの抜歯には、以下のようなデメリットも考えられます。

• 痛み・腫れ: 抜歯後、数日間は痛みや腫れが出ることがあります。特に、下の親知らずの抜歯は、腫れが出やすい傾向があります。
• 出血: 抜歯後、しばらく出血が続くことがあります。
• 神経麻痺のリスク: 下の親知らずの近くには、下唇や舌の感覚を司る神経が通っているため、まれに抜歯の際に神経を傷つけてしまい、麻痺が残ることがあります。ただし、歯科医師は事前にレントゲンなどで神経の位置を確認し、慎重に手術を行います。
• ドライソケット: 抜歯後の傷口の治りが悪く、強い痛みが続くことがあります。
• 治療期間: 抜歯には時間がかかり、抜糸までの期間も考慮すると、治療期間が長くなることがあります。

抜くべきかどうかの判断

親知らずを必ず抜かなければならないわけではありません。まっすぐ正常に生えていて、周囲の歯や歯ぐきに悪影響を与えていない場合、しっかりと清掃できていれば、抜かずに経過観察となることもあります。

抜歯が必要かどうかは、親知らずの生え方、周囲の歯や歯ぐきの状態、患者様の症状などを総合的に判断して決定されます。

まずは歯科医師にご相談ください

親知らずが気になる方は、自己判断せずに、まずは歯科医院を受診して、レントゲン検査などを受け、歯科医師の診断を受けることが大切です。

エムズ歯科クリニック能見台では、患者様の親知らずの状態を丁寧に診断し、抜歯のメリット・デメリットを詳しくご説明した上で、最適な治療法をご提案いたします。お気軽にご相談ください。