金属で治療することの利点と欠点

担当: 歯科医師 山口 | 2022.09.04

こんにちは。磯子 歯科医師の山口です。

今回は歯科で使用される金属についてお話します。

 

過去に歯科治療を行って、金属の材料がお口の中に入っている方は多いのではないでしょうか。日本の保険内の治療は、むし歯を削ったら金属の詰め物や被せ物を装着していることがほとんどです。

 

保険診療で使われている銀歯は、金銀パラジウム合金が多いです。12%の金に銀や銅・パラジウムなどを合金にしています。主にインレーと呼ばれる詰め物やクラウンと呼ばれる被せ物、連結された被せ物であるブリッジに使用されています。

場合によっては金銀パラジウム合金ではなく、銀合金が使用されることもあります。

 

これらの金属の材料で治療をするメリットからお話しします。

 

まず保険診療の適応であるので、比較的安価で治療することができます。3割負担の場合、インレーで約2500円、クラウンでも約5000円の治療になります。部位や治療する範囲の大きさによっても値段は前後します。治療回数は2〜3回ですが、むし歯の範囲が大きく神経の治療が必要な場合は費用や回数がさらにかかります。

 

また、金属は割れることが少ない耐久性を持っています。レジン修復(白い樹脂の材料)では割れてしまうような大きい範囲では金属で治療することをお勧めします。

 

一方でデメリットもあります。

 

金属はお口の中で黒っぽく見える特徴があります。元々の歯の色は白ですから笑顔になった時などに臼歯の方まで見えてしまう方には、銀歯は見た目の悪い治療となってしまいます。

 

金属は割れにくいことをメリットとしていますが、その分変形を起こしやすい材料です。咬む力や歯ぎしりなどで日に日に変形してしまい、変形した部分が隙間になり、虫歯になってしまいます。専門用語で二次う蝕(二次カリエス)と呼びますが、二次う蝕は痛みを感じにくい場合があり、大きい虫歯へと繋がってしまう可能性があります。

 

金属を入れていると、金属アレルギーの症状が出てくる可能性があります。

銀や銅、パラジウム、スズなどはアレルギーになりやすいと言われ、アレルギーの検査などで反応のある人は注意が必要です。

 

さらに金属は汚れが付きやすい材料であるといわれています。金属の表面をどれだけ磨いてもわずかな傷が付いていることがほとんどです。その溝に歯垢や歯石がつきやすく、むし歯や歯周病にかかりやすくなります。

 

以上が歯科で使われている金属(銀歯)のメリット・デメリットとなります。

治療で用いられる金属以外の材料にも、利点と欠点がありますので、材料による違いなど気になることがございましたら、当院のスタッフにお気軽に質問してください。

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