こんにちは。
能見台の歯科衛生士、荒井です。
最近は寒い日が続いていますね!
分厚いコートを着ても顔の露出している部分などは冷たい風が当たってツラいですね…。
こんな時期は逆に冬らしい曲でも聴いて冬を堪能していきましょう!
さて、こんな寒い時期はついついぎゅーっと歯を食いしばったり、唇にも力が入ってしまったりしませんか?
私たちの口って本当に繊細なバランスで成り立っていて。
私は特に「バクシネーターメカニズム」という機能が好きなんですが。
これは、唇や頬、舌などの力がバランスよく歯に加わることで歯の位置が適正に保たれることを指しています。
・・・イメージ、わきますか?
たとえば、高齢になると頬などによって歯列の外側から歯に加わる力よりも舌の筋力が低下して、歯列が内側に倒れてくることが多いです。
通常は、歯列を中心として、その内側と外側から加わる力がいい塩梅に拮抗している。しかし、その力のバランスが崩れると力が弱い方に歯が倒れてくる、と言ったら伝わりやすいでしょうか。
これはつまり、むし歯や歯周病で歯を失った際にその欠損部分を放置してはいけない理由の一つでもあります。
たとえば奥歯を1本失って放置していると、その欠損部分に隣接した歯が欠損部のスペースに倒れてくることもありますが、頬や舌もそのスペースに割り込むように変形してきます。
歯を失って放置していて、その後 残りの歯が全員無事に過ごすことができる、というケースは稀で、歯を失う理由があった口腔内は放置していると大抵また別の歯を失っていくことになりますし、頬も舌も変形が進み、残った歯で変形した粘膜を噛みやすくなることもあります。
歯科治療というのは、むし歯で失った歯の一部分や、歯周病で歯を失ったスペースを補っているだけではなく、失った機能をなるべく補うために行なっているのです。
つまり、口腔は、機能しているものなんです。
もし歯医者さんで歯の治療の必要性を勧められたら、是非このことを思い出してください。
歯科治療は、むし歯や歯周病で失ったスペースを単に埋めるためではなく、失った機能を少しでも補うために行なっているので、放置していれば機能のバランスも崩れてきます。
何かしらのお口のトラブルに見舞われるリスクも上がってしまうので、「1本歯がなくても今、食事できているから。」とは捉えず、今後できるだけバランスのいいお口をキープするために必要な治療について、是非 歯医者さんと相談してみてください。