鼻炎と歯の関わり

  担当: 歯科医師 松尾 | 2023.04.02

こんにちは。エムズ歯科クリニック能見台の松尾です。

今年も花粉が多いですね。私もスギ花粉のアレルギーがあり、この時期は外に出るとすぐに症状が出てしまいます。目のかゆみや充血も辛いですが、鼻水、鼻詰まりも息苦しくて辛いですよね。

この鼻炎というのは、一見歯科と関わりがないように思えますが、実は密接に関わっています。

鼻が詰まってしまうと呼吸をするために口が開いてしまいます。いわゆる口呼吸という状態です。口呼吸はデメリットがとても多いため、早めに改善しないといけません。

分かりやすいのが口腔内の乾燥です。通常、口腔内は唾液で潤っていますが、この唾液の中にはリゾチーム、ラクトフェリン、その他抗菌作用をもつ成分が含まれています。これにより、虫歯や歯周炎に対してある程度抵抗できるようになっています。

口呼吸になり口腔内が乾燥すると唾液が口腔内に行き渡らないため、虫歯や歯周炎のリスクが高まります。

次に大きな問題となるのは歯並びへの影響です。実は歯というのはとても弱い力だったとしても、継続的に負荷がかかると容易に動いてしまいます。ペットボトルのキャップほどの重さでもずっと歯に負荷がかかれば歯は動いていきます。

この性質を利用しているのが矯正治療です。ワイヤーやマウスピースで歯を押したり引いたりし続けることで、歯を理想的な位置まで誘導します。

ではそもそも何故歯並びが悪くなってしまったのかと考えると、それもこの性質が関係あるします。歯というのは舌や頬、唇といった筋肉の塊に囲まれています。これらが日常的に内側と外側から歯を押し合い、押す力の釣り合った位置で歯が止まります。

筋肉が歯を押す力は水を入れた500mlペットボトルと同じくらいですので、この押し合う力のバランスが崩れるとあっという間に歯は動いてしまいます。口呼吸をするというのはつまり唇に力が入っていないということになります。そうすると歯を外側から押さえる力が弱くなり、舌に押し出されるように歯が動いていきます。結果として出っ歯のような歯並びになります。

このように、慢性の鼻炎は口にも異常を引き起こします。歯科にかかることも重要ですが、根本に口呼吸という原因がある場合は耳鼻科の受診をすすめることもよくあります。

気になることがあれば、遠慮なくご相談ください。

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