こんにちは、エムズ歯科クリニック、歯科医師の片山翔一です。
今年の冬は寒いですが横浜では雪はほとんど見られませんでしたね。
まだまだこの時期は空気が乾燥します。乾燥により色々なウイルスによる感染のリスクが上がりますので、皆さん手洗い、うがいをきちんとして感染症対策を引き続きしていきましょう。花粉症の方は大変な時期が訪れますね・・・。
この冬は、大好きな車でのドライブで各所を巡りたいと思って色々調べていました。そんな寒い時期は歯がしみると言われる患者さんが多いです。
歯がしみる原因として、皆さんが一番イメージがしやすいのがむし歯かと思います。少し古いデータですが、2016年に厚生労働省から発表されました歯科疾患実態調査によりますと、15歳未満の子どもの虫歯はだんだん減ってきていますが、65歳以上に関しては増えている傾向となっています。
むし歯は、簡単に言いますと、歯の表面(硬い部分)が、むし歯の細菌によって出された酸により壊され、歯の表面のエナメル質やセメント質という組織から、歯の中の象牙質へと進行し、大きく穴が開いたり、欠損する病気です。
厚生労働省のe-ヘルスネット、から引用させて頂くと、むし歯の発生には以下の因子が挙げられます。
- 細菌叢(微生物):S.ミュータンスなどに代表されるう蝕病原菌の数
- 食事性基質:糖分の摂取法、粘着性食品(キャラメルやチョコレートなど)の摂取頻度、間食の回数など
※食事に含まれる糖分量より間食時の糖分摂取が問題になると言われています。 - 宿主および歯:歯質、歯並び、唾液、健康状態、生活習慣など
例えば、定期的な歯磨きをしている、間食の時間を決めている、規則的な生活を送っている、などの通常の生活では頻回にむし歯になることはありません。
しかし、歯並びが悪い、唾液が出ない、細菌数が多い、食事が偏食、間食が多い、歯を磨かない、不規則な生活、全身的な病気に罹っている、疲れている、などという人はう蝕に罹りやすいと言えます。
以上より、定期的な歯磨きで機械的に汚れを落とし、健康的で規則正しい生活を送り唾液をきちんと分泌させて免疫力を高め、ダラダラと食べない、という事が大切であると思います。
先月もお話をしましたが、唾液の素晴らしい作用として、歯の再石灰化を促進してくれるという作用があります。ですので、全身疾患を患い、何か服用薬があるとその影響で唾液が出づらくなっている人もいます・・・。
歯ブラシをしても歯並びの影響で十分に磨けない方、最近歯科健診で指摘を受けた方、何年も歯科医院に行っていない方、全身疾患がある方、ご相談ください。