インプラント

エムズ歯科クリニックのインプラント治療。CTやサージカルガイドを用いた診査・診断で、失った歯の機能回復を目指します。自由診療です。

拡大鏡を使って診療する歯科医師

インプラント治療について

インプラントは、むし歯や歯周病、外傷などで失った歯の機能を補う治療法の一つです。エムズ歯科クリニックでは、歯科用CTや口腔内スキャナーを用いた診査・診断のうえ、サージカルガイドや静脈内鎮静法を併用し、患者さまの状態に合わせた治療を行っています。インプラント治療は自由診療(自費診療)です。

インプラント治療の基礎知識

インプラント治療とは

レントゲン画像を見ながら説明する歯科医師

インプラント治療は、失った歯の代わりに人工の歯根を顎骨に埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける治療法です。チタンという材料で作られた人工歯根(インプラント体)を使用します。チタンは骨と結合する性質があり、身体になじみやすい金属として医療分野で広く使われています。

学術報告によると、適切に管理されたインプラントの10年生存率は95%以上と報告されており[1]、長期間にわたって機能することが期待できます。

私の経験上、インプラントが無い時代なら部分入れ歯や総入れ歯になっていたと思われる患者さまが、インプラントによって入れ歯を使わずに生活されているケースをたくさん見てきました。1990年代は早い方で40代から入れ歯を使う方もいましたが、近年はインプラントという選択肢が広く知られるようになっています。2010年代以降はデジタル技術が進歩し、計画した位置に埋入しやすくなりました。失った歯を補う選択肢の一つとして、ぜひインプラントも含めてご検討いただければと考えています。

インプラント治療が必要になる理由

歯を失う主な原因として、次のようなものが挙げられます。

むし歯の進行

:歯の大部分が失われ、保存が難しい場合

歯周病

:歯を支える骨が溶けて歯が抜けてしまう場合

外傷

:事故やスポーツでの怪我により歯が失われる場合

先天的欠如

:生まれつき歯がない場合

インプラント治療の種類

インプラントには、お口の状態や治療の進め方によっていくつかの種類があります。代表的なものを紹介します。

埋める回数による違い

1回法(いっかいほう)

:インプラントを埋める手術を1回だけ行う方法です。歯ぐきからインプラントの頭を少し出した状態で治るのを待ちます。手術が1回で済むため、身体への負担が少ない点がメリットです。

2回法(にかいほう)

:手術を2回に分けて行います。1回目の手術でインプラントを完全に歯ぐきの中に埋めて、しっかり骨と結合するのを待ちます。その後、2回目の手術で頭を出して歯を取り付けます。細菌感染のリスクを抑えやすく、より慎重に進めたい場合に用いられます。

歯を支える土台(アバットメント)の種類

インプラント(根っこ)と人工の歯(被せ物)をつなぐパーツを「アバットメント」と呼びます。

既製品タイプ

:あらかじめ決められた形の中から、お口に合うものを選びます。

オーダーメイドタイプ

:一人ひとりのお口の形や歯ぐきのラインに合わせて、専用に作ります。自然で汚れが溜まりにくい形に調整しやすくなります。

特殊なケースの治療

抜歯即時埋入(ばっしそくじまいにゅう)

:歯を抜くと同時にインプラントを埋める方法です。治療期間を短縮でき、手術の回数も減らせる場合があります。骨の状態が良い場合に限られます。

オールオンフォー(All-on-4)

:多くの歯を失った場合に、4本程度のインプラントですべての歯を支える方法です。手術の負担を抑えつつ、その日のうちに仮の歯を固定できる場合もあります。

治療にあたって知っておきたいこと

インプラントは便利な治療ですが、次の点に注意が必要です。

自由診療です

:健康保険が使えないため、原則として全額自己負担となります。

手術が必要です

:顎骨にインプラントを埋めるための外科手術を行います。

メンテナンスが欠かせません

:インプラント自体はむし歯になりませんが、歯周病に似た「インプラント周囲炎」になることがあります。長く使うためには、毎日の丁寧な歯磨きと、定期的な歯科医院でのチェックが必要です。

エムズ歯科クリニックのインプラント治療

当院の体制

インプラント手術を行うガラスで仕切られた個室

エムズ歯科クリニックでは、日本口腔インプラント学会の指導医・専門医・認証医が在籍しています。また、開業以来22年間、インプラント治療の経験を積み重ねてきました。

長年インプラント治療に携わってきて感じるのは、この20年ほどで治療が大きく変わったことです。デジタル技術の進歩により、以前と比べて精密な治療がしやすくなっています。当院ではすべての症例でサージカルガイドを使用しており、計画した位置に埋入できる可能性が高まり、より予知性に配慮した治療につなげられていると考えています。

当院の設備と技術

歯科用CT
歯科用CT(コンピューター断層撮影)

:顎骨の状態や神経の位置を三次元的に把握できます。より安全で正確な治療計画の立案に役立ちます。

口腔内スキャナー

:お口の中を光学的にスキャンし、精密な型取りを行います。従来の印象材(型取り材料)による不快感を軽減できる可能性があります。

サージカルガイド

:CT画像をもとに作製する手術用のガイドです。インプラントを計画した位置に埋入するためのサポートツールとして活用しています。

静脈内鎮静法

:点滴から鎮静薬を投与し、リラックスした状態で治療を受けていただく方法です。不安や緊張をやわらげる効果が期待できます。

治療の流れ

  1. 1

    初診・相談

    お口の状態を確認し、治療に関するご相談をお受けします。

  2. 2

    精密検査

    CT撮影や口腔内スキャンを行い、詳しい診断を実施します。

  3. 3

    治療計画の説明

    検査結果をもとに、患者さまに適した治療計画をご提案します。

  4. 4

    手術

    サージカルガイドを使用し、インプラント体を埋入します。

  5. 5

    治癒期間

    インプラント体と骨が結合するまでの期間です(通常3〜6ヶ月程度)。2回法の場合は、結合を待ってから2回目の手術でインプラントの頭を露出させます。

  6. 6

    上部構造の装着

    人工歯(クラウン)を取り付けます。

  7. 7

    メンテナンス

    定期的な検査とクリーニングを行います。

治療に使う器具を準備する歯科衛生士

インプラント治療について知っておくべきこと

メリット

  • 自然な噛み心地:天然歯に近い感覚で噛むことが期待できます。
  • 周囲の歯への影響が少ない:健康な歯を削る必要がありません。
  • 見た目の自然さ:天然歯に近い外観を再現できる場合があります。
  • 長期間の使用:適切なメンテナンスにより、長期間の使用が期待できます。

デメリット・リスク

  • 手術が必要:外科的処置を伴います。
  • 治療期間:完了まで数ヶ月を必要とします(目安として、上顎で約6ヶ月、下顎で約3ヶ月)。
  • 費用:保険適用外のため、自費診療となります。
  • 腫れ・痛み・出血:外科手術に伴い、術後に腫れ・痛み・出血が生じる場合があります。
  • 骨量が不足する場合:顎骨の量が足りない場合、骨を補う処置(骨造成)が必要になることがあります。
  • 全身状態の影響:糖尿病や喫煙習慣などにより、治りにくくなったり治療が難しくなったりする場合があります。
  • 感染のリスク:術後に感染が起こる可能性があります。
  • インプラント周囲炎:メンテナンスが不十分だと、インプラント周囲炎が起こることがあります。
  • 神経損傷:まれに神経に影響を与える可能性があります。

適応症・慎重な検討が必要な場合

インプラント治療が適しているかどうかは、お口や全身の状態によって異なります。

適応となる可能性が高い場合
  • 顎骨が十分にある方
  • 全身状態が良好な方
  • 禁煙している、または禁煙できる方
  • 定期的なメンテナンスが可能な方
慎重な検討が必要な場合
  • 重い全身疾患がある方
  • 骨粗鬆症の治療を受けている方
  • 喫煙習慣のある方
  • 歯周病が進行している方

これまでの診療を通じて、インプラントはとても優れた治療法の一つだと考えていますが、患者さまによっては入れ歯のほうが適している場合もあります。特に70歳を超える高齢の方では、加齢に伴って治りが遅くなったり、骨がやせたり、歯ぐきが薄くなったりして、外科処置への適応が下がることがあるためです。インプラントをご検討の場合は、なるべく早めにご相談いただくことをおすすめします。

診察のうえで、患者さまに合った方法をご提案します。

費用について

インプラント治療は原則として自費診療です。費用の目安は次のとおりです(税込)。

費用1本あたり インプラント体 267,000〜280,000円+上部構造 182,000〜303,000円(診断料・オペ管理料・土台などは別途)
治療期間3ヶ月〜1年程度
通院回数4〜10回程度

※お口の中の状態や骨量、追加処置(骨造成・サイナスリフトなど)の有無により、費用・治療期間・通院回数は異なります。

なお、先天性の疾患による多数歯の欠損、腫瘍などの治療による顎骨の切除、外傷による顎骨の欠損など、特定の条件を満たす場合には保険適用となることがあります。保険適用の場合、患者さまの負担は3割です。詳細は診察時にご説明します。

よくあるご質問

手術時は局所麻酔を使用するため、痛みは抑えられるとされています。当院では静脈内鎮静法も併用し、リラックスした状態で治療を受けていただけるよう配慮しています。術後の痛みについては、処方薬で対応します。ただし、腫れや痛みの程度には個人差があります。

まとめ

インプラント治療は、失った歯の機能回復における選択肢の一つです。エムズ歯科クリニックでは、歯科医師やトリートメントコーディネーターが患者さま一人ひとりとお話しし、生活スタイルや治したい目的(見た目・機能・発音)に合った治療をご提案するよう努めています。

インプラントは自由診療であり、外科手術を伴います。治療をご検討の際は、メリット・デメリットやほかの治療選択肢を十分にご理解いただくことが大切です。ご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。

参考文献

[1] Albrektsson T, Donos N. Implant survival and complications. The Third EAO consensus conference 2012. Clin Oral Implants Res. 2012;23 Suppl 6:63-5.

監修

荒井 昌海

荒井 昌海

  • 医療法人社団翔舞会 前理事長/歯学博士
  • 1999年 東京医科歯科大学歯学部 卒業(現 東京科学大学)
  • 2003年 エムズ歯科クリニック 開院
  • 2016年 東京医科歯科大学大学院 修了・博士号取得(現 東京科学大学)

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