日本と海外のちがい
治療方法に違いはないものの、日本と海外では矯正治療に対する意識が大きく異なります。
受診率
矯正治療を受けた経験がある方の割合は日本14%、アメリカ58%と大きな差がついており※1、まだ日本では矯正治療が一般的に普及しているとは言えない状態です。
※1 成功者に求められる歯並びに関する意識調査
アメリカでは「矯正治療は見た目だけでなく、健康にも大きく関わる」という事が理解されています。そういった認識のちがいも、数字の差に表れているのかもしれません。
矯正装置への抵抗感
矯正治療が普及しない原因のひとつに「装置への抵抗感」があります。矯正装置というと歯にワイヤーを付けるイメージがあるかと思います。身近な方が付けているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。ワイヤー矯正はメリットがたくさんありますが、見た目に関してはいいとは言えません。そういったイメージから矯正治療に抵抗を持つ方も多いと思われます。
実際に矯正装置をつけることに抵抗を感じる割合は日本56%、アメリカ 23%となっています。2012年の72%と比べると少なくなってはいるもののまだ過半数の方が抵抗をもっていることが分かります。
目立たない矯正治療の認知度
近年は装置の目立たないマウスピース矯正を導入している医院が増えています。しかし、マウスピース矯正の認知度は日本49%にとどまっています。
(アメリカは64%)目立たない装置があるということを知っていれば、矯正治療自体への抵抗感も減りもっと矯正治療を受けたいという方が増えると思います。
著者経歴
松尾 一樹
- 2016年 東京医科歯科大学歯学部歯学科 卒業
- 2017年 エムズ歯科クリニック 入社
- 2021年 エムズ歯科クリニック能見台 院長
[主な所属・役職]
- 日本歯周病学会会員
- 日本口腔インプラント学会会員